スプリントの競技内容

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短距離の王者を決める

スプリントはピスト競技の花形と言われる人気競技です。スプリントは短距離の王者を決める競技で、陸上でいえば100mにあたる競技です。通常は1対1ですが、5位以下の順位決定戦は3、4人で行うこともあります。

予選について

予選は、出場する選手が順番に1人ずつ走るタイムトライアルです。これはハロン、200mTTと言われます。(ハロンの競技内容)

予選で最大24人まで絞られますが、出場人数が少なければ予選がない場合もあります。予選の順位で1対1の組み合わせが決まります。仮に10人が予選通過としての組み合わせは、1位と10位、2位と9位、3位と8位、4位と7位、5位と6位となります。

予選の順位が高ければ実力差のある相手(より弱い相手)との対戦となるため、決勝ラウンドに体力を温存しやすくなると言えます。たまに実力があるのにハロンで失敗する人がいて、予選の順位が低いのに決勝ラウンドで異常に強いということもあります。わざと?という戦略かもしれませんが・・・・・・

決勝ラウンドについて

決勝ラウンドは400mバンクで2周、333バンクなら3周で行います。3本勝負の2本先取で行います。大会や人数によっては1本先取の場合もあります。

本選は1対1で行います。人数により、16分の1決勝、準々決勝、準決勝、決勝と行います。各組み合わせは、10人本選進出とすると、予選1位-9位戦、5位-6位戦の各勝者が次の組み合わせとなります。

スプリントの対戦形式は、くじ等でスタート時のイン側、アウト側が決められます。スタート形式は人に支えられてのスタートです。ホイッスル等のスタート合図とともにゆっくりとスタートします。

バックストレッチの中央線までは、イン側の選手に先行責任があります。先頭を走りたくなくても必ず先行します。これに違反したイン側選手は失格となります。

通常であれば、残り300mから200m付近まではかなりゆっくりしたペースで進みます。この間に牽制が入ります。

日本のバンクは1周の距離が長いため、先行したほうが空気抵抗を浴びて不利なことが多くなります。そのため先行選手は後ろの選手を前に行かせようとします。それに対して後ろの選手はなるべく前に行きたくないため、先行選手のペースに合わせることになります。

そのせいで自然とゆっくりとしたペースになります。その速度は止まりそうになったり、急に速くなったりと緩急があります。

先行したくない場合の作戦

後ろの選手を前に行かせるためのテクニックとしては、蛇行やスタンディングスティルがあります。蛇行はスピードの緩急をつけながらジグザグ走行します。

スタンディングスティル

スタンディングスティルとは、その場で完全に停止することです。レベルの高い試合では、両選手ともスタンディングスティルができるのであまり意味がないとも言えます。

長い間のスタンディングは禁止となっています。2006年現在で1回のスタンディングスティルは30秒まで。各レースで2回までです。片側の選手が2回すれば、もう片方の選手はできないという意味です。これに違反すれば進行するように警告を受けます。従わなければ失格になります。

後ろ攻めから先行したい場合

後ろの選手自身が先行したいなら、先行選手を追い抜いても構いません。ただし、先行選手がスプリンターレーン(バンク内側の白線から外側の白線の間)にいる場合は、その選手の外側から追い抜かないといけません。先行選手がスプリンターレーンより外にいる場合は、内側から追い抜けます。

不意をついて早目から逃げる戦略もあります。アマチュアのスプリントではたまにあります。長距離タイプの選手がよくこの作戦を行います。

ラストスパート

通常のペースであれば、残り400mあたりから次第にペースが速くなっていき、残り300?200mぐらいからスパートを仕掛けるのが多いパターンです。

走る場所に注意

スパートするか、残り200mを切るまでは、急にハンドルを切って進路を変更したり基本的に自由です。バンク全面を使えます。もちろん相手を落車させるような危険行為は禁止です。

一度スパートするか、残り200mを通過したら、その後は自分の進路をキープしないといけません。先行選手はスプリンターレーン内を走らないといけません。蛇行したり外にはみ出してはいけません。

その後はゴールまで全力の力比べです。